叛乱 (学研M文庫)

叛乱 (学研M文庫)

二・二六事件のドキュメント・ノベルという位置づけの本。
この二・二六事件を題材にした二つの小説、
宮部みゆき「蒲生邸事件」と、恩田陸「ねじの回転」が非常に面白かったので、
まだよく理解できていない二・二六事件について知っておかなければ。
というわけで、二・二六事件を追う、この小説を読むことにしたわけです。
「ねじの回転」での中心人物、安藤大尉、栗原中尉、石原大佐。
やっぱりこの辺りの人物に感情移入して読んでしまいました。
事件を引っ張り続けた栗原のカリスマ性もさることながら、
安藤の真面目さがはっきりと描かれていました。
その安藤が自害をしようとするシーンでは、
思わず電車の中で泣きそうになってしまいました。
そして、これを読んではじめて知ったのですが、
二・二六事件に関わった人物たちの中に、自分と同姓同名(漢字は違う)
の人間がいたことにかなり驚きました。
今まで同姓同名の人に会うどころか、新聞などで見ることもなかったのですが、
まさかこの時代にいたなんて・・・・(もちろん実在した人物です)
そんなわけで彼にも感情移入してしまいました。
・・・ほとんど見せ場はありませんでしたがwww
これで二・二六について理解が深まった「はず」なので、
「蒲生邸事件」を読み直そうと思います。