さて、消化試合になってる感が否めませんが・・・
「さそり座」(10/24〜11/21)をご紹介します。
さそり座は夏の星座です。これはもちろん、
あの毒を持った蠍(さそり)を表しています。
さそり座は縦に長いS字形をしています。
はさみの方には3つ並んだ星があり、蠍の心臓を表す1等星、
アンタレスは赤い色をしているため、比較的見つけやすい星座といえます。
といっても結構地平線に近いところを通る星座のため、
なかなか全形を見るのは難しいかもしれませんが・・・
さて、蠍の心臓を示す星は、その赤い色から「アンタレス
(アンチ・アレス、すなわち火星に対抗するもの)と名づけられました。
この色から、日本では赤星(あかぼし)とも呼ばれています。
青星(シリウス)と対をなすような名前がステキです。
また、中国では大火(たいか)とも呼ばれてます。
有名な(?)「大火流る(くだる)」という言葉は、
このアンタレスが西に傾くことを意味し、
秋のおとずれを告げるものでした。風流ですねぇ。
ではさそり座についての神話を。
さて、ここでもあの冬の主役、オリオンが出てきます。
彼にはアポロンに騙されたアルテミスに射られたり、
プレアデス七姉妹を追って天に昇ったりとさまざまな神話がありますが、
今回はまた別のお話。オリオンは腕のよい狩人で、少々思い上がっておりました。
で、「私より強いものはいない」などと言ってしまったので、大変です。
その思い上がりを神々は許しません。
特に怒ったのは狩りによって動物を殺されている大地の女神ガイアです。
そこでオリオンのもとに刺客として蠍を送り込みます。
命を受けた蠍はオリオンをチクリと刺し、
見事にその仕事をこなした蠍は手柄として、星座として天に上げられました。
夏の星座、さそり座が沈んでから、ようやくオリオン座が姿を表すのは、
オリオンにとって蠍が天敵だから、と言われています。
二つの星座が同じ空に浮かばないのはこのためだとか。